同時にその時代に作られた建築はその役割をなくし、多くは廃墟となりその時代の異様な空気を今に伝えている。
社会主義と建築
社会主義は日本ではなんとなく悪者というイメージがある。それは日本が資本主義の国であるからだ。社会主義と資本主義は対立した考えなのだ。資本主義は資本(お金)を基盤にした社会。誰でも資本を持てるが、資本家と労働者に分かれるのだ。
資本主義がヨーロッパで生まれたときその問題が浮かび上がった。資本家に富が集中し労働者に貧困が蓄積するという問題だ。
その問題点などを批判した人物が社会主義の生みの親と言われている、マルクスである。そのマルクスの考えをもとにして生まれたのが社会主義である。
格差を産まないのが社会主義の考えであるが、逆に言えばどれほど頑張っても人と同じなのだ。(ん?どっかの国もそうなってないか?)
しかしどこかの国ろ違うのは、みんながサボってしまったのだ。そして社会主義、共産主義の国は崩壊へと向かって行った。
そんな社会主義は自由ではなかったため、その他の事で人々を団結させる事が必要だった。結果、社会主義の建築は洗脳的で不気味なものになってしまった。
サイファ構造旧ユーゴスラビア 現クロアチア

1960年代~70年代にかけて建設された。旧ユーゴスラビア大統領ヨシップ・ブロズ・チトーの委託を受け建築された。
80年代には社会主義の象徴とされ、多くの若者が集まった。解体後はご覧のような廃墟である。
中心の目のような構造物は見ているだけで洗脳されそうである。
柳京ホテル 北朝鮮
1980年代に北朝鮮が世界にアピールできる建築物を作ろうと行われた国家プロジェクト。当時の世界一の高さのホテルを目指していた。カジノ、ナイトクラブ、レストラン、客室は105室という規模であった。
しかし工期の延期や、予算の問題などが重なり、1992年にプロジェクトは中止された。
しかし工期の延期や、予算の問題などが重なり、1992年にプロジェクトは中止された。
長らく廃墟として放置されていたが、2008年建設が再開され今では北朝鮮を象徴する建築物となっている。
http://www.oddee.com/item_98568.aspx
ティエンティシュテ 旧ユーゴスラビア
クルシェボ マケドニア
ベオクラード航空博物館 旧ユーゴスラビア
旧ユーゴスラビア時代に作られた航空博物館。今も現役であるがその奇妙さは人の目を引く。中には主に軍事機が展示されている。コソボ紛争の展示もある。
http://www.boredpanda.com/minimalzphoto-series-mirko-nahmijas-belgrade/?image_id=i-found-architecture-from-star-wars-in-belgrade-2__880.jpg
まとめ
富の平等と、「共に作る」という理想を目指した社会主義、共産主義は崩壊の道をたどる。それは結局は一部の特権階級や支配者に富と権力が集中し、市民はいくら頑張っても報われなず労働意欲がなくなっていったからだ。
その理想は一部の支配者が富を貪るためのシステムだったのか?資本主義はそのシステムを維持するために、お金の夢をみせる。アメリカンドリームが象徴てきだ。
一方、社会主義は権力や、権威を示しそのシステムを維持した。その為にはこのような権威的で不気味な建築が必要だったのだだろう。
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