世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】

日本人にも馴染み深い植物が竹である。
日本であれば、ほぼどこにでも生えている植物だ。

食べることもし、道具や工芸品に加工し、家屋にも使う。
松竹梅と言われ日本では縁起の良い植物でもある。

そんな竹は現代の建築にも可能性を広げている。


万能な植物、竹

竹は万能な植物である。
成長も早くしなやかで頑丈、また食べることもでき、あらゆるものに加工もできる。

アジアでは伝統的に建築に使われ、加工して工芸品が作られ、様々な料理にも調理される。
戦時中には竹槍として武器に使用されたり、エジソンが電球を発明した時もフィラメントに竹に日本の竹が使われたりもする。

まさに人類の発展と共にあったような植物だ。

日本でも伝統的な家屋では竹が部材として使われていた。しかし現代の建築では竹を建築物に使うことはイメージがないだろる。
しかし今、東南アジアを中心に近代的な竹建築が多く作られ、その可能性が再発見されつつあるのだ。

とは言っても竹で大きな建築は作れないと思っているかもしれない。
しかしそんな固定概念を覆す建築が多く建てられている。
そんな驚異的な竹建築を紹介しよう。


竹でできた体育館 タイ チェンマイ

世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】
タイのチェンマイ地方にある学校の体育館だ。二酸化炭素排出量を抑えるために竹のみでつくられた。

チェンマイにある建築会社、chiangmai life architects (CLA)によってデザインされた。スチールによる補強や接続を行わずに竹のみで高さ17mの空間を実現した。
建築物の寿命は少なくとも50年はあるという、

軽やかさも感じることができ、風通しも良さそうだ。
竹のみでこのような巨大な空間を作ることも可能なのだ。

世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】
天井は竹でトラスのアーチ構造を組んである。

世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】
外観はハスの花をイメージしてデザインされた。
やわらかい曲線が美しい建築だ。
https://www.bamboo-earth-architecture-construction.com/


建物全てが竹?Green village

インドネシアのバリ島にあるのは建物が全てが竹でできていると言う自給自足のエコヴィレッジ、グリーンビレッジだ。

世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】
東京ドーム2個分の広大な敷地の中に教室、図書館、コンピュタールーム、アートミュージアムなどが入った多目的な棟と12棟のヴィラが存在。

その建物全てが竹でできいるのだ。
さらに家具や建具などのあらゆるものが竹でできているのだ。

この建築を作ったのは、竹の建築で注目を集めているデザイン集団IBUKUだ。


またこの施設はサスティナブルな環境を実践するための教育コミュティとしての役割もある。
なので竹の他にも環境に多くの配慮がされており、施設のエネルギーは水力、バイオディーゼルなど、再生可能なエネルギーを自給自足している。
また野菜や、果物、サイトウキビ、チョコレート、お米などが栽培され、魚や家畜も飼育されている。

竹もすごいが、持続可能な社会を体現したような建築なのだ。


施設内にあるのは、世界最大の竹で出来た建築物「Heart Of School」

橋も竹。


洗面台も竹

ヴィラにはそれぞれオーナーがおり、オーナーの不在時に民泊のように泊まることができるのだ。

Airbnbで予約できるようだが人気すぎて簡単には取れないようだ。・
参照元:https://www.facebook.com/greenvillagebali/
http://miraie-future.net/feature/bigbamboohome/

竹の会所

やはり法律的な問題だろうか?構造まで竹でできた建築は日本にはない。
その中でおそらく唯一言って良いのがこの建築だ。。

この竹の建築は滋賀県立大学の環境建築デザイン学科の陶器浩一教授の研究室が2011年に宮城県気仙沼市に建設したものだ。東日本大震災被災者が自由に集い、未来を語り合うことを目的とした施設だ。

人々が集まり集う場所だ。

しかしこの建築は恒久的なものではなく、
4年の仮設建築許可期間のみのであった、、その後の3年半の特別延長を経たがそれも終わり2019年に3月についに解体になったという。
https://shinkenchiku.online/information/information-5474/

Bamboo wing / Vo Trong Nghia Architects

竹の建築を一躍有名にした人物と言えば、ベトナムの建築家ヴォ・チョン・ギア氏だ。
東京大学で建築を学んだ人物だ。

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そのギア氏が設計した竹の建築がBamboo wingだ。
ハノイの北西部、ダイライ・リゾートのレストラン施設だ。

湖の辺りにある美しい建築だ。

竹をいくつも重ねて柱にしてある。
竹だからこのように曲げることができる。

耐久性を高めるために水につけ腐らせ燻製にしている。
参照元:http://votrongnghia.com/

竹のパビリオン

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この建築を設計したのはベトナムを本拠地とする竹の専門の建築集団、bambubuildだ。
この建築は当初、竹の建築の可能性を伝えるためにパビリオンとして設計された。

竹が構造となり大きな空間を作ることを証明した。

また分解し、遠く離れた場所に輸送し、また組み立てることができるのだ。
そんなことができるのは竹ならではかもしれない。
参照元:http://www.bambubuild.com/en/

竹の住宅兼、診療所

世界の驚くべき竹建築、6つ。竹の可能性を感じる現代的な竹建築【ar】
こちらはタイにある竹の家。夫妻の診療所兼、自宅だ。

外も中も竹の開放的な建築だ。
参照元:https://livingasean.com/house/a-bamboo-house-embraced-by-nature/


竹のメリットデメリット

このように東南アジアでは多くの現代的な竹建築が作られている。日本でもこのような竹建築が作られる日がくるのだろうか??
そんな竹のメリット、デメリットを最後に紹介しよう。

メリット
・軽い
やはり竹に一番のメリットして軽いと言うことがある。竹の内部は空洞になっている為、軽いのだ。

それにより運搬のコストや建築の労力もかからない。

・柔軟
竹はしなやかで曲げることができる。そのため木の建築ではできない造形的な建築を作ることが可能。

・水で強くなる
水や雨にも強く、濡れることでさらに強度が増すのだ。これは災害にも強いかもしれない。

・部分的な補修が可能
コンクリーとなどであれば一部が破損すると大きな工事、もしくは取り壊っしなどになってしまう。しかし竹はその壊れた部分の竹を入れ替えると言う方法で補修できるのだ。

デメリット
・虫がつきやすいい
・カビが発生しやすい
・燃えやすい
などの欠点がある。しかしこれらの欠点は事前の加工などで解決ができる。
竹の内部に発砲ウルタレン樹脂を詰めるなどの技術でカ虫が着くのは防ぎ、竹自体の強度も上がり、耐火性能も上がるという。

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技術の発展で竹の良さをよこしつつ、欠点を補うことができるのだ。
このように技術の発展により不可能だった竹の建築が徐々に可能になっている。

日本にも現代的な竹の建築ができる日も近いだろう。

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