天才絵師、河鍋暁斎。画鬼と呼ばれた画家のユーモアに溢れた妖怪絵【a】

画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】
幕末から明治にかけ活躍し、浮世絵や日本画など多くのジャンルの作品を描いたことで知られるのが川鍋暁斎だ。

そんな暁斎の作品の特徴であるのが、時代を反映したどこか可愛らしさもある妖怪たちの絵だ。
そんな暁斎の作品を妖怪絵を中心に紹介しよう。

画鬼と呼ばれた天才絵師、暁斎とは?

1831年に下総国古河石町、現在の茨城県に生まれた。幼くは浮世絵師の歌川国芳に学び、その後狩野派にも入門をした。

そして日本古来の画流なども学び浮世絵、錦絵、日本画など多くのジャンルの絵画を描いた。

その暁斎の作品の中で人気なのが妖怪などを描いた、不気味さもあるがユーモアのある作品たちだ。

国芳も幕府の役人を妖怪に見立て、暗に批判をした作品を描いた。暁斎もまた反骨精神が強く、明治の新政府を批判する作品も描いた。

1870年には、新政府の薬品を批判する絵画えお描き、筆禍事件として捕らえれたりもした。

暁斎の絵画は想像力に富み、ユニークで一目で面白い作品が多い。
その中で暁斎が描いた妖怪の絵を紹介しよう。

百鬼夜行
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 百鬼夜行
百鬼夜行は日本の説話に登場する伝承で、深夜に妖怪が群れをなして行進する様子だ。古くは平安時代に百鬼夜行の話が登場する。

百鬼夜行に出会うと死んでしまうと言われている。。。
では最初に描いたのは?、、

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多く描かれてきたテーマだが、暁斎はユーモアのある表情で妖怪を描いたのだ。

化け猫
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 化け猫
茂みから巨大な猫が顔を出している。しかしなんだか怖くない可愛い化け猫だ。

暁斎が描く妖怪は不気味でもあるが、どこかかわいらしを感じることもできる。
現代の漫画家が描いたと言われても不思議ではない。

水木しげるも参考にしたのかもしれない。

幽霊図
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 幽霊図
可愛らしくポップな妖怪が多いが、このようにリアルで不気味な幽霊の絵画も描いている。


時代を反映する妖怪画

暁斎の作品はただ古典のテーマをそのまま描くのではなく、その時代を反映し暗に風刺するように描いているのだ。

その妖怪絵はそれまでにはない斬新さで、今見ても面白いのだ。

名鏡倭魂
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 名鏡倭魂
名匠が鍛えあげた鏡で、洋服を着たあらゆる悪鬼羅刹を退散している作品。
急速に近代化する世の中を批判した作品。

化ケ学校
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 化ケ学校
妖怪が学校で授業を受けているのだ。西洋の教育システムが敷かれていく日本を妖怪の世界まで、、と風刺した作品。

国語や、よく見ると英語も勉強している。


応需暁斎楽画 第五号 不動明王開化
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 応需暁斎楽画 第五号 不動明王開化
不動のはずの不動明王にも文明開化の波が押し寄せている、と世の中を風刺した作品。
不動明王が新聞を読んで世の中の出来事を勉強しているのだ。

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極楽と地獄の開化
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 極楽と地獄の開化
こちらも文明開化の様子を地獄と極楽に例えて表した作品。文明開化で新しく作られ始めた電柱が描かれ、観音様が亡者に文明開化を説いている。

三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪
画鬼と呼ばれた天才絵師、川鍋暁斎のユーモアに溢れた妖怪絵【a】 三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪
骸骨が洋服を着て三味線を弾いている。これも時代を反映しているのだろう。

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そもそも妖怪というものはその時代や場所を反映し、生み出されるのだ。
その当時では解明できない自然現象や、不安や恐怖 そして事件など。

原理や心情、行いなど理解できなものを妖怪と表現する。
今、この時代にはどんな妖怪がいるだろうか?

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