建築家、藤本壮介の奇抜な建築作品6選。ガラスの丸見えの家?【ar】

日本の中堅建築家の中でトップと言ってもいいのが、藤本壮介だ。
将来的に日本を代表する建築家になると思うわれる建築家だ。

そんな藤本壮介、日本の中でも特に変わった建築を設計するのである。
奇抜で目を引く作品が多い、今回はその中でも特に目をひく藤本壮介の建築を紹介しよう。

奇抜な建築を作る、藤本壮介とは?

1971年の日本生まれ、北海道出身の建築家だ。子供の頃にアントニオ・ガウディの建築写真集を見て建築家を志す。

東京大学を卒業するが、その後は親らから仕送りをもらいながらフリーランスとして活動していた。
しかし収入は少なくほぼニート状態という日々が続いていた。

転機となったのは2000年に29歳の時に
青森県立美術館設計競技で優秀賞(2位)をとったことであった。

日本代表する建築家、伊東豊雄が審査員長をつとめ、著名な建築家も多く作品をだしていた中で無名のフリーランスの若者が2位を獲得したのである。

それを期に注目をされ、同年に藤本壮介建築設計事務所を立ち上げた。
その後は日本各地、近年では海外からの依頼も増え海外でも多く建築を作っている。

それではそんな藤本壮介が設計した建築を紹介しよう。

東京アパートメント

いくつもの小さな家が重なったかわいらしくも不思議な建築だ。

用途は集合住宅、5つの家型の部屋が重なっていく。ありそうでなかった東京を表現した建築だ。

建物がひしめき合う東京の混沌さを表現したのだ。
東京の練馬区にある。

House O  2007

こちらも住宅。

まるで枝が伸びているような形をしている。

「建築は関係性を作ること」と藤本は言っており、壁で区切るのではない空間の関係性、その中でも人の関係性を考えている。

離れていてかつ繋がっているそんな不思議な距離感を感じれる建築になっているのだ。

中は高級な印象だ。

HOUSE N  2008

大分県にある建築で、藤本壮介の奥さんの両親が住む実家である。

周りの街並みとあっているかは別として、内部と外部を分断するのではなく、中間の領域を作りことで緩やかに繋げていくのだ。

格子状の空間により、家の中にいても外のような感覚にもなるのだ。

外と中を白と黒のように分けるのではなく、グラデーションを作るのである。
藤本の建築の特徴はただ見た目が奇抜なのではなく、その裏には理論が必ず存在しているのだ。

House NA 2011

全面ガラス張りと言う奇抜な住宅だ。

おしゃれなカフェやショップではなく実際に家族が住む住宅であると言うことがこの建築の驚くべき点だ。

開放感と軽さを感じる。もちろんこの建築には賛否両論が存在する。


見えすぎないか?プライバシーの問題や夏は暑く、冬は寒くないか?などいろいろ問題があるのでは思ってしまう。

実はカーテンがあり、それによりプライバシーは守られていると言う。
住民はこの建築に満足しているという。


開放的な建築はモダニズムに対する回答?

藤本壮介の建築は70、80年代の閉鎖的なモダニズムに対する回答のようなものかもしれない。

2000年代に入り、それまでの閉鎖的な建築ではなく、街と建築の関係性を考える建築が登場している。

中野本町の家 1976 伊東豊雄

住吉の長屋 1976 安藤忠雄
70年代はこのように外に対して閉鎖的な建築が多かった。


それが、、

森山邸 2005 西澤立衛

石神井アパートメント 2011 sanaa

のように開放的へと向かっている。
街と建築の関係が変化しているのだ。閉鎖的になるのではなく、建築が自ら積極的に街と関係を持つように。


まとめ

建築と言うものは強く、頑丈で雨風を防ぐものであるだろう。存在力があり他を圧倒するような存在感があるのもの多い。

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藤本壮介の建築はそうではない。一見は奇妙に奇抜に見えるかもしれない。
しかし、どこか空気のような存在であり、その場所の環境に溶け込むのである。

今の日本の中堅建家の中では最も勢いのある建築家であるかもしれない。今後も注目していきたい建築家だ。

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