ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】

 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】
コンクリート建築と聞くと現代の建築のイメージがあるかもしれない。コンクリートの実現によって現代の建築の発展があるように思ってしまうからだ。

しかし実はコンクリートは古代のローマ帝国の時代にすでに発明され、使われていたのだ。

ローマン・コンクリート 

 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】
コンクリートは実は古代ローマ人が発明したのだ。
火山灰、石灰、砕石を混合したものが水中で硬化し強度が増すことを発見した。

そしてローマ人はコンクリートを使い、橋や水道橋、神殿、教会などを作っていった。 


ローマ帝国は1500年以上も前に滅んだが、そのコンクリートは現代のコンクリートよりも強度が強い。

2000年前以上の建築物でも未だに強度を保っているどころか、さらに今も強度を増しているというのだ。

現代のコンクリートの寿命は50年〜100年と言われる。比べるとすごいことがわかる。

ローマのコンクリートには海水が混ぜられており、それによりコンクリート内部で別の鉱物が形成され強度を増すのだ。 

しかしローマ帝国滅亡後はコンクリートは多く使われることはなく、18世紀の産業革命時まで発展することがなかったのだ。


そんなローマ時代に作られたコンクリートの建築物を紹介しよう。 

世界の中心を表す建築パンテオン 


 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】 世界の中心を表す建築パンテオン
パンテオンは紀元前1世紀頃にローマ帝国の最高の建築技術を結集して作られた建築だ。

「全ての道はローマに通ず」
という言葉があるように、この建築はローマが世界の中心であることを表現しているという。

直径が43mの完全な半球のドームだ。完全な半球はこのローマが世界の中心であることを表現しているという。

コンクリート造の格子状の模様の壁が上部まで続いている。 頂上部に天窓をもうけ、外部の光をそのまま取り込みな雰囲気を生みだしている。。 

壁を上部に行くほど薄く作られている。これにより建物の重さを軽くし安定さを増しているのだ。

 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】 世界の中心を表す建築パンテオン
まるで絵画のような陰影だ。

テルマエロマエで名前を聞いたことがある。ハドリアヌス帝が設計に携わっとされ、用途としてはローマ神を祀る神殿としてつくられた。後にキリスト教の神殿となった。

コロッセウム 

 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】 コロッセウム 、グラディエイター
西暦80年頃にローマの人々の娯楽施設として建設されたのがコロッセウムだ。

5万人のも人を収容することのできる闘技場で、グラディエイターが戦ったりした。 。

高い技術力で10年で作り上げた。

エレベーター機能があったり、時には中に水をはり水上戦を再現することができたりと、エンターテイメント性も兼ねそなえているのだ。

ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】 コロッセウム 、グラディエイター
鉄筋を使っていないが数多くの地震でも倒壊しなかったのは、全体の形が安定しているからだと言われている。 


数多くの血なまぐさい戦いや公開処刑などが、行われた場所であるが今では死刑制度の廃止のイベントなどが行われている。

水道と水道橋

ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】水道と水道橋
ローマの作った偉大なものといえば水道だ。
ローマ帝国の都市に水を供給するために作られ、ローマ市内だけでもその水道の延長は350kmになる。

非常に精密な精度で作られ、ローマ市内の水の供給量は現在の東京都の供給量より多いと言われている。

窪地に水道を通す場合にはサイフォンと呼ばれる技術を使い、乗り越えた。この技術は今の水道でも使われている。 


しかしローマ帝国滅亡後はこの技術は失われ、同レベルの水道が作られたのは19世紀になってからである。

テルマエ 

 ローマ帝国の失われたコンクリート建築4つ【arc】 お風呂の文化、テルマエ
古代ローマには銭湯のようなお風呂の文化があったことは、テルマエ・ロマエを読んで知っている人も多いだろう。

ローマ帝国の都市には少なくとも一つはテルマエがあり、ローマ人は一日数時間はそこで過ごした。

サウナのような機能や、床下暖房のような機能もあった。
水道が発達したのもテルマエに多くの水を供給しなくてはいけなかったからもしれない。

今のヨーロッパ人はお風呂には入らないイメージがあるが、古代ローマ人はお風呂が好きだったのだ。

しかしその習慣もまたローマの滅亡とともに滅んだのだ。


まとめ 

人類の歴史は進歩し続けていると思っている人も多いかもしれないが、文明や技術が衰退したこともあるのだ。

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ローマの技術は近代を除けば、どの時代よりも発展していたのだ。 
もし人類が絶滅し現代のコンクリート建築が全て風化してもローマの建築は残るという。

今の文明は忘れ去れるかもしれないが、ローマの文明は語り継がれていくのである。
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