建築家としては異彩を放つ建築家を紹介しよう。それがフンデルワッサーである。
その建築は時代の流行りに乗ることなく、自身の世界をつき通した。
自然との融合を目指した建築だ。
直線嫌いで自然を愛したフンデルトヴァッサー
フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー(1928年〜2000年)はオーストリアの芸術家、画家であり建築家だ。 直線を嫌い自然を愛した人物として知られている。オーストリアのウィーンに生まれた、ユダヤ系のオーストリア人だ。幼い頃から森が好きで、花を押し花にしていたという。
しかし1938年、ナチス・ドイツがオーストリアを併合するとユダヤ系であったため、ユダヤ人街に追い込まれ地下で暮らしていた。
その後第二次席大戦後にスケッチブックを片手にアフリカに旅にでた。
その時に自然と共に生きる姿に共感をした。
しかし都市に戻るとそこには無機質で画一的な建築が多くあった。それは人を閉じ込める刑務所に見え、その頃から独自の建築を作り始める。
「直線に神は宿らない」
と発言し、直線は人類に破滅をもたらすとも発言していた。それほど直線は人間の精神を狂わすものと思っていたのかもしれない。
「血を流す建物」(1952年)
画家であるフンデルトヴァッサーは絵画の作品も残している、その中の一つがこの作品だ。建物が赤く染まっている。
今の建物が血を流す牢屋のように見えていたのかもしれない。
ログナー・バート・ブルーマウ(Rogner Bad Blumau)
まるでおとぎ話の世界のような建築と言われる不思議な建築だ。オーストリアの南東部の温泉地、スティリアにあるスパホテルである。直線はまったくなく、外観もカラフルで見ているだけで面白い。
美しいホテルだ。
地面と屋根が繋がり緑化もされている。
どこから建築でどこから自然なのか?それがわからない建築だ。
温泉に入ることも、泊まることもできる。
また他にプール、テニスコート、サイクリングコースなどがある。
ログナー・バート・ブルーマウHP
フンデルトヴァッサー・ハウス(Hundertwasserhaus) 1986
オーストアのウィーンに建築された公共の集合住宅である。大きな木が特徴的であるのと同時に壁面にも直線がなく、また色鮮やかなのである。この建築のきっかけはテレビ番組「願いをかなえて」(1972年)にフンデルトヴァッサーが出演し、「植物と共に生きる家を作ること」が夢だと語った。
その夢に共感した当時のウィーン市長レオポルト・グラーツが彼に依頼したのがきっかけであった。
しかし建築家と意見があわず、なかなか設計が進まなかった。しかし6年後に賛同した建築家が現れ、1986年にようやく完成した。
木々は200本以上植えられ、今でも植物は成長を続いている。植物と共に生きるという彼の考えをを体現している建物であるだろう。
内部は今も住人がいるので見学は難しいという。
森の螺旋(Waldspirale)
建物が地面から渦をまき、徐々に伸びているまるで生き物ような存在感を感じる建築だ。 ドイツのダルムシュタットにあるマンションだ。まるで森の中にいるような感覚になるほど植栽が豊かである。
色彩もまた美しい。
大阪市環境局舞洲工場
日本にもフンデルトヴァッサーの建築がある。それが大阪市環境局舞洲工場(ゴミ焼却場)だ。
こちらもおとぎの国の建物のような外観をしている。
他に比べ植物は少ないそうにも見えるが、近くに行くとやはり緑に覆われているのだ。
工場地帯に現れたオアシスのようだ。
金に支配された日本人からは税金の無駄と批判もあるようだ。やはり日本人は大切なことを忘れてしまったようである。
またごみの処理の仕方など内部のけ見学もでき、今では大阪の観光名所にもなっている。工場見学は事前の予約が必要である。
http://osaka19.com/asobiba/study/kannkyoukyokumaisimakoujou.html
おすすめ商品 フンデルトヴァッサー建築
まとめ
確かに派手な色彩の外観は人により好みが別れてしまうところであろう。しかしその背景にある考え方を見なくてはいけない。
そして引き継いで行くべきであろう。
彼には自然と人間に対する哲学があったのだ。
地面に家をたてる事は植物は生えることができないという事だ。
その代わり人間は屋根に地面を作り、植物を植えなくてはいけない。
そんな建築が今、必要なのだ。
スポンサーリンク
スポンサーリンク