インカに残る謎の円形遺跡、実は農場試験場??【c】

インカに残る謎の円形遺跡は農場試験場だったかもしれない?そんな話がある?

インカ帝国はかつて南米大陸で栄た文明だ。
16世紀にスペインによって滅ぼされるまで存在した。

そんなインカ帝国のモライ遺跡という遺跡がある。この遺跡はなんのために作られたのか?農場試験場だったのでは?という説があるのだ。

農場試験場だった?インカの謎の遺跡

その遺跡があるのはかつてのインカの首都クスコから74kmのところだ。標高は3,500mという高地だ。

そんな場所にあるのが円形の階段上の遺跡「モライ遺跡」だ。4つの遺跡が残っており、大きなものでは12の通路と深さは100mにまで及ぶ。
かつては円形の競技場の跡では考えられてきた。しかし新たな説が浮上した、それが農場試験場だったのでは?と言う説だ。

ちなみにモライ(Moray)と名前の由来はトウモロコシの収穫の時期であるインカの5月を指すアイモライ(Aymoray)からきている。

インカ帝国は首都が標高3000mを超える場所にあるように多くの場所が高地だ。そんな場所で育つ食物が必要だった、また人口が増えていく中で食糧を確保しなくていけないとう課題もあった。

そしてモライの地は農業研究の中心地としての役割を果たしていたのではないかと考えられている。

この同心円上の構造は競技場の席ではなく、マイクロ・クラメイトと言われ、微小気候ミクロクリマを生み出す形態だ。

一段下がる事により0.5~0.7℃ほど気温が変わり、最大5℃の気温差が生まれる。
遺跡の一番底が最も気温が低く、上に上がるほど高くなる。また方角によって日照時間も異なってくる。


このようにして微小気候が作り出されるのだ。
一説にはこの円形農場試験場には20種類のも微小気候が生み出されるという。

その微小な気候の違いを利用して食物の研究や品種改良を行っていたと考えられている。

また石垣の壁によって肥沃な土壌を閉じ込めている。水を供給するための複雑な灌漑システムともあった。テラス群の一番下には雨水を貯める貯水システムがあり、250種類の野菜を育てる事ができたと考えられている。


今では日本でも普通に食べられるじゃがいも起源は南米のアンデス山脈だ。トウモロコシも中南米が起源だと考えられている。

このモライ遺跡でもトウモロコシやジャガイモの品種改良が行われていたと考えられている。もしかするとそのおかげで今では世界中で食べる事ができるのかもしれない。

こちはモライ遺跡の中でも最も大きな遺跡、ムユだ。確かに引で少し見ると棚田のようにも見える。


人と比べるとその大きさがわかるだろう。

確かに円形の競技場として考えたら段の幅、高さなど大きくすぎる気がする。

しかし、あくまでも一つの説だ。
別の研究ではこの場所は天文観測所ではないか?という説もある。
この段は太陽の変化などと、それによる気候の変化を見る場所だったのではと考えられてもいる。

インカ文明には謎が多い。それはインカが文字を持たない社会であったからだ。その事が謎を呼び面白くしているのだ。
参照元:https://www.ab-road.net/south_america/peru/cuzco/guide/05804.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%A2
https://www.tour.ne.jp/w_review/CUZ/sightseeing/spot/1319191/

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