江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?【a】

江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?

箱の中に立体的な風景がつくられている。これは最新の3D技術を使った立体的な写真!!ではなく…

江戸から明治期に流行った立版古Tatebankoという「おもちゃ絵」の技術を応用した立体錯視をひき起こす写真であるのだ。

江戸時代に流行った立版古

江戸時代に平面の絵を立体的に見せる、ジオラマの原型のようなものが流行った。

一枚の絵から部分ごとにパーツを抜き取り、それを立体的に組み立てて行くのである。

歌舞伎のセットや浮世絵を立体的に見せ、人気になった。平面では感じることのできない奥行きを感じることができたのだ。
江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?【a】
http://tatebanko.com/about/
特に浮世絵の風景や、名所の絵は人気であった。
しかし大正時代を最後に姿を消してしまった。

夏の風物詩的な楽しみ方であり保存する人がいなかった。
そため現物が残っているものは少ない。

現代に再現

江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?【a】
http://tatebanko.com/about/
この立版古を現代に再現しているのがTatebanko.comである。浮世絵だけでなく西洋の絵画などの立版古も作っている。



見るだけではなく作る楽しさもあるのかもしれない。もしかすると日本人のプラモデル好きの原点かもしれない。

立版古を応用した立体的な写真

江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?
こらは「SHOW CASE」とう名前がついた写真家の小林キユウ氏の作品である。

自身の写真を立版古の技術を使い立体的に表現したのだ。長野県生まれ東京在住の写真家である。
養蜂家もやっているのだという。

「地球上のあらゆるもの『標本化』する」
コンセプトのもと地球上の風景や都市、生き物、生活空間などあらゆるものをこの立体の箱の中に標本の様に閉じ込めたのだ。

江戸時代に流行った「立版古」を応用した立体的な3D写真?

実は箱は存在しない?
私もだまされてしまったのだが、アクリルの箱の中に写真を立体的組み立てたものであると思っていたが、そう見える錯視の写真なのだ。

まずアクリルの箱の写真をとり、その中に立版古の技術を利用し風景を立体に見えるようにパソコンで合成しているのだ。

それまでの立版古にはなかった水の透明感が見事に表現されている。光の角度や反射が計算されているのだ。

奥ゆきが存在し、本当に水が存在している様に見るなんと不思議な写真である。
こちらから写真集を購入できる

まとめ

昔の技術だからと言って馬鹿にしてはいけないのだ。昔の技術の中に未来へのヒントがあるのかもしれない。

おすすめ商品
写真という平面の表現に新たな未来を見たのである。
参照元:http://japan.digitaldj-network.com/articles/13758.html
スポンサーリンク

スポンサーリンク