建築家が設計したステキな図書館6選。本を読みたくなる空間?【ar】

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選図書館は小学校、中学高、高校、大学、公共の図書館と、身近な存在である。近年はおしゃれな図書館も増えてきたが、建築家がデザインするという印象はあまりないかもしれない。 

図書館には本を貯蔵、保管するという機能と、心地よく本を読めるという空間とう大きく2つの面が必要になる。

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館を紹介しよう。

建築家と図書館とは?

図書館歴史は古く紀元前7世紀のメソポタミア文明のアリッシアにあったという。

日本に近代の図書館制度を最初に紹介したのは福沢諭吉である。そして明治期に国による近代的図書館「書籍館」が上野に作られた。

現在、その建物は国際子供図書館として現役である。

そんな図書館は建築家にとってもステータスになる建築だ。
一流の建築家にしか設計できない。空間の魅力と本を収蔵する機能など満たさなくてはいけない。そんな建築家が設計した図書館を紹介しよう。

多摩美術大学図書館 伊東豊雄

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 多摩美術大学図書館 伊東豊雄
http://www.toyo-ito.co.jp/WWW/Project_Descript/2005-/2005-p_11/2005-p_11_j.html
日本を代表する美大の多摩美術大学の図書館である。おとぎ話に出てくる家のようなアーチ状の窓が印象的である。

この大学の図書館を設計したのは建築家、伊東豊雄である。

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 多摩美術大学図書館 伊東豊雄
http://library.tamabi.ac.jp/hachioji/feature/composition/
コンクリート打ちっぱなしの外観に半円の窓が印象的だ。内部は柱が木のように伸びアーチ状の構造へと反映される。

森の中をイメージして作られ、包まれているような安心感がある。 木に見たてた柱の間を本棚が縫うように配置されている。

床は水平ではなく敷地の交配をそのまま利用している。


建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 多摩美術大学図書館 伊東豊雄
https://sumally.com/p/1399785
本棚の配置や、内部にある家具などはインテリアデザイナー藤江和子氏によるものだ。魔法の絨毯のような浮遊感のある家具。ちなみ多摩美術大学の客員教授でもある。

外部の人は利用できる?
私立大学の図書館だが20歳以上と制限はあるが、一般にも解放されている。HP

武蔵野美術大学図書館 藤本壮介

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 武蔵野美術大学図書館 藤本壮介
https://sumally.com/p/1399785
こちらも2大美術大学の武蔵野美術大学の図書館である。建築家、藤本壮介の設計である。

なんと言ってもこの図書館の特徴は本棚で埋め尽くされた空間である。建築全体が本棚で構成されているのだ
建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選
武蔵野美大図書館 模型
http://world-architects.blogspot.jp/2016/03/moma-japanese-constellation.html

内部からは気づかないがこの本棚は渦巻き状になっている。それにより本棚が何層に重なる。そしてまるで森の中にいるような感覚になるのだ。自然界の貝殻の螺旋の構造を参考にされている。
建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 武蔵野美術大学図書館 藤本壮介
http://mauml.musabi.ac.jp/library/

本を探す探索性と森の散歩する散策性を融合させた。サインの評価も高い建築だ。本棚は殆どが飾りである。

外部の人は利用できる?

この図書館の利用は武蔵野美術大学の学生、教員などの関係者のみの利用が原則だ。TAC加盟校の学生、教員は登録すれば利用できる。しかし有名建築家の設計したため見学したい人もいるだろう。

そんな人の為に申請を行えば見学はできるようになっている
見学できる日は水曜と金曜日の9:00~16:00。2週間前までの申請が必要だ。

数年前私がいったときは事前の申請は必要なく、職員の方に見学の趣旨を伝えれば入れたが、見学者多かったのか?厳しくなったようだ。くれぐれもマナーよく。HP





金沢海みらい図書館 シーラカンス

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 金沢海みらい図書館 シーラカンス
http://hellobaby0729.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html
建築家のグループのシーラカンスによる建築だ。

金沢市の寺中町にある公共の図書館である。またホールや集会室など交流施設などが含まれ、地域のコミュニティとしての機能も目指している。2012年のGOD DESIGN賞を受賞している。

その建築が素晴らしいことから新たな観光スポットとしても注目されている。丸い小窓が特徴な建築で、海の泡をイメージしたとも言われている。ワンルーム型の建築で解放感があり、内部は落ちつきのある雰囲気になっている。

ガラス張りの面や大きな窓がないのも特徴であろう。おそらくこの地域の冬の大量の積雪を考えられての事であろう。

ゆるやかに閉鎖的な空間とでも言うべきか?小さなたくさんの小窓がやさしく外部と内部をつなげてくれる。

環境負担も考慮し中間期は自然換気を利用することでエネルギーコストを1/3に抑えている。
建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 金沢海みらい図書館 シーラカンス
 http://www.g-mark.org/award/describe/39384
夜には建築から漏れ出す光が美しい。HP

成蹊大学図書館 坂茂

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 成蹊大学図書館 坂茂
https://www.mj-sekkei.com/project/257
近年では紙を使った建築で知られている建築家の坂茂の設計した図書館だ。本人は紙にこだわっているつもりはなく、新しい素材に興味があるのだという。

この図書館の特徴はまるで宇宙船のような近未来的なデザインである。

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 成蹊大学図書館 坂茂
http://matome.naver.jp/odai/2135920378560095001/2135921295961457603
図書館は静かで落ち着きのある空間というのが常識であるが、その「静かな図書館」という従来の図書館のイメージを覆したかったのだという。おしゃべりをしてもいい、そこから情報交換が生まれる空間になっているのだ。

あまり名は知られていない大学だが名門の大学である。現内閣総理大臣、安倍晋三も成蹊大学出身である。

外部の人も利用できる?

外部の人でも申請を出せば利用できるようだ詳細はこちらから。HP

まちとしょテラソ  古谷誠章

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 まちとしょテラソ  古谷誠章
http://ba.sfc.keio.ac.jp/ 
お伽話の世界のような柔らかい雰囲気を感じる建築だ。長野県上高井群小布施町にある町立の図書館である。建築家、古谷誠章と建築事務所NASCAの設計だ。

屋根は柔らかくうねり、内部の柱はまるで木のようである。木の屋根や、家具は暖かみがあり落ち着きのある空間になっている。

「学びの場」「子育ての場」「交流の場」「情報発信の場」という4つのコンセプがあり、「交流と創造を楽しむ、文化の拠点」を目指している。 HP

フィリップ・エクセター・アカデミー図書館 ルイス・カーン

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 フィリップ・エクセター・アカデミー図書館 ルイス・カーン
https://kinarino.jp/
建築界、最後の巨匠と言われるルイス・カーン設計の図書館である。建築以外の人にはほとんど知られていない人物であるが、今でも建築界からは熱狂的なファンがいる事で知られている。

そしてルイス・カーンが設計した図書館は伝説的な存在なのだ。遅咲きの建築家で、コンクリートを美しく使う事で知られる建築家である。

神秘的な空間と人間的な空間が共存する美しい空間である。

建築家が設計した本を読みたくなる、ステキな図書館6選 フィリップ・エクセター・アカデミー図書館 ルイス・カーン
http://blog.archiphoto.info/?cid=4625
いつまでも本を読んでいたくなる空間と評される。

図書館という建築をシンプルに極めた建築であろう。



まとめ

現在の図書館には2種類のタイプがあることがわる。それは大学図書館と地域の図書館だ。大学図書館は見た目的にも奇抜なものが多く、建築家の作家性が強くでているものが多い。

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地域の市立の図書館などは街に対してどうひらくか?
交流やコミュニティとしての機能をどうもたせるか?そのようなことに主眼が置かれているのだろう。

しかしどちらの図書館でも本を探したくなる空間、本を読みたくなる空間が必要だろう。
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