建築家、伊藤豊の「瞑想の森」。人が集う火葬場、コンサートも!?【arc】


建築家 伊藤豊雄が設計したのは各務ヶ原にある市営の斎場で火葬場の「瞑想の森」だ。火葬場と聞いてどんなイメージを持つだろうか?


暗い、重く、近寄り難い、家の近くにはあってほしくない。
そんな事を思うだろう。しかしこの火葬場はそんなイメージを一変する。

伊東豊雄設計の火葬場

惜しくも新国立議場コンペにおいて隈研吾に敗れた人物だ。
だがその実力は本物だ。「仙台メディアテーク(2000)」「多摩美術大学図書館(2007)」「みんなの家(2011)」など数多くの名建築を残し、2013年には建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した。

自然と一体になる火葬場

http://blog.goo.ne.jp/
こちらがその火葬場「瞑想の森」だ。
外観だけでも今までの火葬場のイメージを覆すものではないだろか?

”静けさと自然に帰る”

というコンセプトで作られた。風の流れや、水の流れといった自然の流れを取り込んだ建築となっている。
自然が側にあり、自然と一体となる事を意識している。その自然の流れは曲面に波打つ屋根に反映され、その様子は静かに死者に衣を着せるようである。


http://blog.goo.ne.jp/

コンサートが開催される?

そしてこの火葬場の最も特徴的であるのが、待合ホールにグランドピアノが置かれていることだ。

そうこの火葬場ではコンサートが行われるのである。

火葬場は火葬場でしかなかった。暗そうだし、気味が悪い。誰がコンサートなどしようと思いついたのであろうか?しかしこの場所ではい美しい音色が響き、市民の憩いの場所となっている。

公園としても利用されウォーキングをする人、犬の散歩をする人と出会うという。

 http://mhikari.exblog.jp/8729746

現代の日本の火葬場は作業的になり、無機質な場所だ。できれば近づきたくない、そんな場所であった。
しかしこの建築はそんな火葬場に新たな彩りを与える。無機質で色がなかった死に彩りをもたらす。


自然が寄り添い、人々が憩うそんな場所で火葬されたいと思う。
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